下世話とおバカとホロリがたっぷり詰まっている!名ディレクター岡宗秀吾の初エッセイ集『煩悩ウォーク』

煩悩ウォークについて

バカリズムにバナナマン!本の帯からして期待大

テレビ業界の名プロデューサーである岡宗秀吾さんのエッセイ集、『煩悩ウォーク』がとても面白かったです。本の帯を書いているのが、私の好きなお笑い芸人のバカリズムさんとバナナマンの設楽統さんという時点で期待大でした。迷わずすぐに購入してしまいました。

おバカでゲスいリアルな男子の姿がイイ!

プロデューサーの著書というと真面目なビジネス本のイメージでしたが、本書はまったく堅苦しい内容ではありません。岡宗秀吾という一人の男性の経験してきた、超絶面白い奇妙な体験談が目白押しのエッセイ集です。
妹を驚かすためにアホないたずらをしたり、突如やって来た性の目覚めにドキドキしたり、どうしようもない欲望に翻弄されたりと、七転八倒しています。男性なら「俺もこんなだったな」と共感できたり、女性なら「もう、男子ってしょうがないんだから!」と微笑ましく読んだりできるはずです。私は女性なので、学生時代の男子達のおバカさや健気さを思い出し、ちょっと懐かしくなりました。

オカルト話やちょっといい話も!

おバカな話だけでなく、背筋がゾッとするようなオカルト話や、思わずほろっとするいい話も収められています。オカルト系の話は細部に妙なリアリティがあり、結構怖かったです。その手のものが好きな人にも結構お勧めです。
ほろっとする系のエッセイは、著者のちょっと下世話な部分やあっけらかんとした明るい文体のせいか、変にじめっとしていないのが好印象でした。阪神淡路大震災で被災した話やネパール旅行の話など、作者の気持ちや状況などがありありと描かれています。女性への下心など自分の格好悪い部分も正直に書いていて、自分に嘘をつかない素直な人なんだなと感じました。

テレビ業界に興味がある人も必見!

著者がテレビ業界に入った経緯についての章もあり、当時のテレビ業界のリアルな部分も垣間見ることができます。最近はテレビの規制も厳しくなり、テレビ自体「オワコン」と言われるようになりましたが、そんな風潮に負けずに果敢に挑み続けているテレビマンも少なくないのだなと、彼らの熱意を感じました。

笑って震えてほろっとできる!

「馬鹿だなあ」と笑い飛ばしたり、「大変だったのね」と切なくなったり、「マジ怖い!」と震えたり、「頑張ってるんだなあ」と前向きな気持ちになったり。格好悪いところも格好いいところも同じようにさらけ出している、とっても人間味あふれるエッセイです。普段本を読まない人でもサクッと読めるので、老若男女問わず気軽に手に取ってもらいたい一冊です。